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2023/12/26

白痴灯台(2025.11.改変)

口をあけた白痴の顔

のような灯台

広すぎる行間を、ダダダッ、ダダダッ

と一気に駆けのぼる

午後のいやらしい曳航

欲望の船を引いている

汽笛が鳴いても誰も聞かない

灯火は冷たく固まったまま

白猫も死んだ

灯台守りが狂ったからだ

カモメが死肉をつつきにやってくる

飢えた蟹たちもしだいに集まってくる

やがてこの死の塔も腐り落ちるだろう

聞くもののない崩壊のメロディ

感情のない静寂の微笑のままに