バスが地図の真ん中を割いてやってきた

車輪はもうもうと燃え上がり乗客は影だ

車掌が割れた窓から腕だけで名前を引きちぎる

自分の名前を乗せてバスは出発した

忘却曲線を強引に暴走して消える

あとは

名前をなくした自分とバス停

むなしい形骸、胃痙攣

無銭飲食しかし 胃は食堂に捨ておく

早逃げの足もないが呼ばれる名もない ただ

骨の可動域が人形のようにガクガクとして

わびしい

埋めこまれた悲しみは暴力で吐き出すしかない

全部が好きだったはずのきのうに戻れない

輪郭だけでは生きれないから


(上の詩を以下のように脱詩*した) *脱詩する(depoetise)=詩特有のリリシズム的な要素を排除する

衆人車両は破、地図まっぷ断つ
劫火、豪豪快快 影るる人々
粉砕す、ガラす、窓から出腕 ひっつか名み
衆人車、出っ発おん名ままそ
のカーブ強滑走、残おん音
後背

な無名名者=己おつかつ停場場|棒、粛々ナン
奇々して気が餓鬼の飢餓 胃が歪捻、微々しびれ転
虚貨幣空無、直・逃走せ足無明、無名、解 ゆい
かこつ骨コツ無く泣く、慨々ろう
虚弱輩
内臓内酷悪惨時、憤怒噴出が独希
まったくも全、方、好々や得たが否認悲行
沿う線、
不身体不形態そくて無生むたく