電線のなかを走っている
マグロが見えるかい
電柱の羅列の先に
乾いた小屋がある
高所恐怖を箱に押しこめて
安全装置をつくり
たまご型の有刺鉄線を
柵に巻いておいた
底の知れないティーポットで
茶を飲み続ければ
頭は上手な石になり
揺れて 落ちて 砕ける
床に1名 椅子に0名 あとは風
時計の音がゆっくり歩いて
窓から出かけてゆく
サマ | 左馬 漣
電線のなかを走っている
マグロが見えるかい
電柱の羅列の先に
乾いた小屋がある
高所恐怖を箱に押しこめて
安全装置をつくり
たまご型の有刺鉄線を
柵に巻いておいた
底の知れないティーポットで
茶を飲み続ければ
頭は上手な石になり
揺れて 落ちて 砕ける
床に1名 椅子に0名 あとは風
時計の音がゆっくり歩いて
窓から出かけてゆく