詩にいたる何か
掘削機械をかかえた重機が
涎をたらしてやって来る
秩序としての建物を
たたきつぶす純真がある
海辺で水着姿の男女が飲むカクテルが
もう機械油
帰るホテルはないと海に身投げするも
工事現場の土砂があるだけ
うなずいて夏が閉じ 秋のない冬が来て
すべてはコンクリの下で眠った